我が子の誕生は、家族にとって待ちに待ったうれしい出来事ですね。
パパママにとっては二人だけの生活から、赤ちゃん中心となることで今までと生活スタイルが変わってきます。
とくに赤ちゃんが生まれたばかりの頃のママは、体調が不安定なうえ初めての育児で、目まぐるしく毎日があっという間に過ぎていくと思います。
そんな毎日の中でも赤ちゃんの成長を祝う行事は、大切にしていきたいと思いませんか?
赤ちゃんが生まれてから1歳を迎えるまでは、意外と多くのお祝い行事があります。
赤ちゃんが生まれる前からどんなお祝いがあるか知っていると、準備をするパパママも予定を立てるときに慌てなくて済みますよね。
そこで今回は、赤ちゃんが生まれてから1歳を迎えるまでのお祝い行事をまとめてみました。
素敵な思い出をつくることができるよう、ご参考にしていただければと思います。
1歳を迎えるまでのお祝い行事
赤ちゃんが生まれてから慣れない育児が始まったばかりですが、1歳になるまではお祝い行事が目白押しです。
お祝い行事のほかにも、検診や予防接種などもあり忙しい日々をおくることになると思います。
前もって行事を把握して、余裕をもって準備したいですね。
しかしすべてのお祝い行事を行わないといけないという決まりがあるわけではありません。
赤ちゃんとママの体調をみながら、必要だと思った行事だけ無理のない範囲で行ってくださいね。
それではお祝い行事を順番にご紹介していきます。
生後7日目【お七夜】
お七夜(おしちや)は、生まれたばかりの赤ちゃんにとってはじめてのお祝い行事。
文字とおり、生まれてから7日目にお祝いします。
7日目の数え方は、赤ちゃんが生まれた日を「1日目」として数えてくださいね。
※母子手帳記載の赤ちゃんの日齢(生後日数)の数え方は、生まれた日は「0日」で次の日が「生後1日」と数えます。
赤ちゃんの名前をお披露目する日風習がありましたので、「名づけ祝い」や「命名式」とも呼ばれています。
命名書は神棚がなければ、赤ちゃんの枕元などに飾ります。
インテリアとして額縁などに入れて飾っているご家庭もありますので、パパママで決めてくださいね。
昔は今のように医療技術は発達しておらず、生まれてからすぐに亡くなってしまうことも多くありました。
そのなかで7日目を一つの節目として、無事に迎えられたことを喜び、赤ちゃんに名前をつけてお披露目をしていました。
生後30日前後【お宮参り】
お宮参り(おみやまいり)は、生まれた赤ちゃんの健やかな成長と長寿を祈願する行事。
男の子は生後31日目、女の子は生後33日目にお参りするといいとされています。
地域によっては風習が異なりますので、確認をしたほうが安心ですよ。
また生後〇日目にこだわるより、赤ちゃんやママの体調のいい日を選んでくださいね。
赤ちゃんが初めて「産土神(うぶすながみ)」にお参りする「産土詣(うぶすなもうで)」と呼ばれる風習が起源となっています。
赤ちゃんが無事に生まれたことを神さまに報告し、感謝するとともに神さまのご加護と成長を祈願していました。
※産土神(うぶすながみ)は、赤ちゃんが生まれた土地の守護神のことです。
生後100日前後【お食い初め】
お食い初め(おくいぞめ)は、「赤ちゃんが生涯食べるものに困りませんように」と願う行事。
赤ちゃんの生後100日から120日頃にお祝いします。
生後100日ということから「百日祝い(ももかいわい)」とも言われています。
お食い初めは、赤ちゃんに食べさせる真似を行います。
お食い初めと一緒に、「歯固めの儀式」もあります。
歯固めの儀式は、「丈夫な歯が生えてきますように」と願いを込めて行いましょう。
平安時代、生後50日目の赤ちゃんにお餅の入った重湯を口に含ませる儀式がお食い初めの始まりといわれています。
「五十日(いのか)の祝い」といわれ、重湯に入れる餅を「五十日餅(いのかもち)」と呼んでいました。
それが五十日から百日になり、鎌倉時代には餅から魚肉にかわりました。
魚肉に変わったことから、「真魚始め(まなはじめ)」と呼ばれるようになりました。
生後6か月【ハーフバースデー】
赤ちゃんの生後6か月を祝う行事。
もともとはアメリカやイギリスの風習で、日本でも近年お祝いとして広まってきました。
日本の古くからある伝統行事ではありませんので、お祝いの方法はさまざまです。
「寝相アート」や離乳食を「お祝いプレート」にするなど、各ご家庭でアレンジしてお祝いをされていますよ。
アメリカやイギリスのハーフバースデーは、日本とは異なります。
長期休暇中に誕生日を迎える子どものお祝いを、誕生日の6ヶ月前や6ヶ月後に学校全体で行っていました。
このお祝いを、ハーフバースデーと呼んでいます。
アメリカやイギリスでは、広く子どもたちをお祝いの対象としています。
生後1年【初誕生祝い】
赤ちゃんが生まれて初めて迎える誕生日、無事に1歳を迎えられたことを祝う行事。
近年は「ファーストバースデー」とも呼ばれています。
昔は今のように医療技術は発達しておらず、生まれてからすぐに亡くなってしまうことも多くありました。
そのため日本では昔から1歳の誕生日だけは、特別にたくさんの人を招待して盛大にお祝いをしていました。
1歳の誕生日を無事に迎えられたこと、これから先の健康を願ってお祝いしていた大事な行事です。
初誕生祝いでは「背負い餅」で赤ちゃんに一升餅を背負わせ、「選び取り」をする伝統行事があります。
地域によっては、「踏み餅(もち踏み)」として、赤ちゃんにわらじを履かせ「一升餅」の上に立たせてお祝いします。
初誕生祝いで使う「一升餅」。
名前のとおり、一升のもち米からつくられた餅のことです。
一升餅には「一升」と「一生」をかけて
・一生食べ物に困りませんように
・一生健康に過ごせますように
・一生円満に過ごせますように
といった願いの意味が込められています。
そろばんなどの品物を並べ、赤ちゃんが選んだものによって、将来どんな才能を開花させるか占うことを「選び取り」といいます。
最近は実物ではなく、カードを用いることも多くなりました。
昔から伝わる品物3つと意味もあわせてご紹介します。
・そろばん・・・「計算が得意になる」「商売人になる」
・筆・・・「勉学が得意になる」「物書きになる」
・お金・・・「裕福な人になる」「玉の輿にのる」
女の子と男の子で違うお祝い行事
みなさんもよくご存知の、毎年巡ってくる節句。
赤ちゃんが生まれてから初めて迎える節句が、「初節句祝い」です。
女の子と男の子では節句の日が違いますので、順番にご紹介します。
3月3日【桃の節句(女の子の初節句)】
女の子の健やかなる成長を願ってお祝いするのが、「桃の節句」です。
「ひなまつり」とも呼ばれていますね。
桃の節句に欠かせないのは、ひな人形。
ひな人形には、女の子の災厄を引き受けるという役目があります。
またむかしからある風習では、赤ちゃんの母方の祖父母がひな人形を贈っていました。
最近では、住宅事情などもふまえ、ご両家で相談して決めていることが多いようです。
ひな人形を飾り始める時期は、立春(2月4日ころ)から2月中旬ころがよいとされています。
3月3日当日は、桃の節句にちなんだ料理を食べてお祝いしましょう。
桃の節句にちなんだ料理には、願いがこめられています。
◇ちらし寿司
ちらし寿司には「長寿や健康」の願いがこめられた、縁起がいいといわれる食材が使われています。
・えび・・・腰が曲がるほどの長寿
・レンコン・・・将来の見通しがよくなる
・豆・・・健康でまめに働けるように
◇はまぐりのお吸い物
はまぐりのお吸い物には、「良い結婚相手とめぐりあい、生涯添い遂げて幸せな人生をおくりますように」と願いがこめられています。
はまぐりは一対二枚の二枚貝で、対になっている貝でなければぴったりと合うことがありません。
その特徴から、「夫婦円満」「夫婦和合」の象徴とされています。
5月5日【端午の節句(男の子の初節句)】
男の子の健やかなる成長や立身出世を願ってお祝いするのが、「端午の節句」です。
端午の節句に飾る「五月飾り」には、内飾りと外飾りの2種類があります。
それぞれに願いがこめられています。
- 内飾り
-
男の子の健やかなる成長を願う
- 外飾り
-
男の子の立身出世を願う
五月飾りを飾り始める時期は、春分の日(3月20日ころ)から4月中旬あたりがよいとされています。
5月5日当日は、端午の節句にちなんだ食べ物を食べてお祝いしましょう。
端午の節句にちなんだ食べ物には、願いがこめられています。
◇柏餅
柏(かしわ)の木の葉、は新しい芽が出てくるまで古い葉が落ちないことから、「子孫繁栄」と結びつけられた縁起のいい木といわれています。
そのため柏の葉で包んだ柏餅は、子孫繁栄の願いがこめられています。
◇カツオ(鰹)
カツオは漢字で勝男と書くことができるため、「勝負に勝てる強い子になるように」と願いがこめられています。
そのほかの年中行事
1歳になるまでは、お正月もクリスマスも「初めて」となりますよね。
そこで、お正月とクリスマスの初めてもご紹介。
初正月
赤ちゃんが生まれてから、はじめて迎えるお正月をお祝いします。
お祝いといっても、お食い初めのような儀式があるわけではありません。
地域によっては初正月で、男の子には破魔弓・破魔矢、女の子には羽子板を飾ります。
破魔弓や羽子板の飾りには、意味や願いがこめられています。
古くから弓矢には「魔を打ち破る」力があると信じられていましたので、魔除けや厄払いのお守りとされています
羽子板でつく羽根の球はむくろじ(無患子)の種で、「子どもが患わない」という意味があります。
また羽子板で「魔をはね(羽根)のける」と魔除けの意味もあります。
どちらも、邪気を払い子どもの健やかなる成長を願う気持ちがこめられています。
飾り始める時期は、12月中旬から下旬ころがよいとされています。
ただし、29日は「苦立て」、31日は「一夜飾り」と呼ばれ縁起が良くない日とされていますので、それより前に飾りましょう。
しまう時期は、お正月飾りを焼く左義長(さぎちょう)の行事が行われる1月15日頃がよいとされています。
※左義長(さぎちょう)は「どんと焼き」のことです。
ただし、必ず破魔弓や羽子板を飾らないといけないわけではありません。
赤ちゃんにとっての「初めてのお正月」を、パパママでちょっとだけ特別なお正月にしてみてはいかがでしょうか。
はじめてのクリスマス
赤ちゃんが生まれてから、初めて迎えるクリスマスです。
誕生日によっては、クリスマスと誕生日と一緒にお祝いする場合もあるかも?
出産直後ですと、クリスマスを特別お祝いするのは難しいと思うので、ゆっくり一歳過ぎてからでもいいですね。
特別、お祝いという決まりがあるわけではありませんので、赤ちゃんやママの体調をみながら行っていいと思います。
一生に一度の「はじめて」を写真などで残すと、いい思い出になると思いませんか。
赤ちゃんの記憶に残るかはわかりませんが、大きくなった時にパパママとの大切な時間を過ごせたと写真などで実感できると思います。
まとめ
赤ちゃんの人生にとって、生まれてから1歳になるまでは、「一度きりの初めて」が続きます。
パパママのできる範囲で、少し特別にお祝いしたいですね。
初めてを一緒にお祝いして、赤ちゃんの健やかなる成長を日々感じていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。