2022年12月下旬に救急車で運ばれ、年明けあわただしく要介護申請を行い1ヵ月弱。
2023年2月3日(金)に郵送で「介護保険 要介護認定・要支援認定等結果通知書」が届きました。
やっと「要介護認定」が届いた~っと、喜んだのもつかの間。
次の日からすぐにサービスが利用できるわけではありませんでした。
認定されたのに、まだ利用できないの?
残念ながら、認定されただけでは次の日からの利用開始というわけにはいかないのです。
さらに手続きをふんでからやっと、サービス利用開始までこぎつけることができます。
実母の場合、サービス利用の手続きだけでなく病院の通院も付き添わなくてはいけませんでした。
救急車で運ばれてからサービス開始までは、会社にも自分の家族にも理解を求めながら日々過ごしていました。
サービスの利用開始日が決まった時には、本当にうれしかったのを覚えています。
そこで今回は「要支援2」と認定されてから、サービス開始までの道のりをご紹介いたします。
まだまだ先だと深く考えていなかった「介護保険サービス」。
少しでも、親御さんのことを考えるきっかけになれたらうれしいなと思います。
要支援2とは?
要支援2の基準は、「要介護状態となるおそれがあり、日常生活に支援が必要な状態」となります。
要介護とならないよう、介護予防支援として「介護予防を目的」としたケアプランでサービスを利用することができます。
要支援1または2の場合のケアプランは、地域包括支援センターの介護支援専門員が作成します。
ケアプランの作成費用は、全額介護保険より給付されますので、自己負担はありません。
要支援2で受けられる介護保険サービス
要支援2は、介護予防サービス(予防給付)または、介護予防・生活支援サービス事業の利用ができます。
利用できるサービスをご紹介します。
介護予防訪問入浴介護
介護予防訪問介護
介護予防訪問リハビリテーション
介護予防居宅療養管理指導
介護予防通所リハビリテーション(デイケア)
介護予防認知症対応型通所介護
介護予防短期入所生活介護(ショートステイ)
予防短期入所療養介護
介護予防特定施設入居者生活介護
介護予防認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
要支援でも、利用できるサービスは揃っていますね。
ただし利用したいからといって、すべてのサービスを利用できるわけではありません。
介護サービスは1回受けて終わりではなく、長く続いていきます。
無料ではありませんので、毎月の費用負担のこともあります。
必要な支援をどこまで受けるか、相談し計画を立てていかないといけません。
そこでご家族で介護サービスを受ける前に決めておいたほうがいいことは、こちらです。
●地域包括支援センターなどからの、緊急連絡先や外部との交渉役
●介護サービスを受ける方を支える、主となる介護者
●家族間の介護に関する意見調整役
※私は実母の近くに住んでいるため、すべて受け持っています。
※ただし、主たる介護者の負担が大きくなる場合は、外部との交渉や意見調整役は別にした方がいいかもしれません。
介護サービスを受ける場合、周りの家族も役割が出てきます。
特に「主となる介護者」は、地域包括支援センターや利用する施設でも確認をされます。
ご家族でよく話し合いをして、決めておかれたほうがいいですよ。
サービスまでの道のり
介護サービスを受けるためには、ケアプランを作成してもらわなければなりません。
要支援1と要支援2の認定の場合、地域包括支援センターが担当となり、ケアプランが作成されます。
要介護1以上の認定になると、地域包括支援センターではなくケアマネージャー(介護支援専門員)が担当となります。
実母は【要支援2】の認定ですので、地域包括支援センターが担当したサービスまでの道のりをご紹介させていただきます。
地域包括支援センター
「地域包括支援センター」は介護のことを相談できる、総合的な窓口の役割を担っている機関です。
要支援2では、地域包括支援センターにまず認定されたことを連絡します。
連絡をする際は、介護保険被保険者証と介護保険負担割合証の二つを忘れずに手元に持っていてください。
私の場合は、いくつか質問を受けた後、ケアマネージャーの方から折り返し連絡がありました。
ケアマネージャーを誰にするなどの、選択はありませんでした。
ケアプランを作成するためのケアマネージャーとの面談が必要となります。
所要時間は1時間半ほどかかると伝えられましたので、そのうえで日程調整を行いました。
介護サービスを受ける本人だけでもいいのですが、なるべく一緒に面談を受けた方がいいですよ。
ケアマネージャーと面談
要支援2では地域包括支援センターが担当ですので、地域包括支援センターとまず初回契約を行います。
介護サービスの利用が初めてということもあり、契約する前に介護保険がどういったものか、利用できる内容も含め詳しく説明を受けました。
要支援の場合、同居する人がいると介護保険サービスのヘルパー利用が難しいとのこと。
ただしケアマネージャーと市町村区の判断で利用できることもありますので、希望はできますとのことでした。
介護保険の説明が終わると、サービスを利用する人の生まれてから今までの経過などの質問を受けます。
内容は、「どこで生まれたか」「いつくで結婚したか」「子どもは何人いるか」など。
さらに現在の心身の状況、「トイレ」「ふろ場」「寝室」を確認されます。
質問をそばで聞いていましたが、思っていた以上に事細かで驚きました。
ケアマネージャーの方いわく、要介護状態に進まないよう、適切な介護サービス利用のために必要な質問とのことでした。
その後、現在困っていること希望するサービスや介護サービスを利用して改善したいことなどを伝えていきます。
そのうえで、どのサービスを利用するか希望を問われました。
要介護認定区分によって、支給限度基準額が設定されています。
支給限度の上限があり、超過してしまった場合は全額自己負担になります。
所得に応じ、自己負担の割合も1~3割と違いがあります。
実母の場合は、「要支援2」「自己負担割合 1割」でしたので、上限は「1月あたり 10,531円」となりました。
サービスの内容は上限額も加味しながら相談をして、計画を立てていきます。
実母は、「介護予防通所リハビリテーション」週2回のサービス利用を希望しました。
トイレなどを確認された時に、「住宅改修費」の説明もあり、いきなり工事をしないよう注意を受けました。
必ずケアマネージャーの方へ連絡して、事前申請が必須とのことでした。
地域包括支援センターとの契約では、必要書類に、実母(利用者)本人が記名します。
だいたい、契約も含め1時間半ほどで面談は終了しました。
家族にとっても初めての介護サービス利用は、不安なことも多くあります。
何でも相談してくださいとケアマネージャーの方の心強いお言葉もいただきました。
初回契約の後は、1ヶ月に1度ケアマネージャーから利用者本人に電話があり、今の状態確認が行われます。
また3ヶ月に1度、ケアプランをもったケアマネージャーと自宅で面談があります。
まずはケアマネージャーの方と面談と地域包括支援センターとの初回契約が終わり、一つクリアです。
通所リハビリテーションと契約
地域包括支援センターとの契約が終わると、利用するサービスの施設と事業者契約を行います。
実母は「介護予防通所リハビリテーション」の施設へ申し込みました。
もともと通院していた病院に併設している施設で、リハビリだけで食事やお風呂などはありません。
施設によっては内容は違いますので、いくつか見学をして決められた方がいいですよ。
施設のサービス利用契約も、利用者の自宅で行います。
契約は、施設のケアマネージャー(介護支援専門員)の方が担当されました。
緊急連絡先や主となる介護者などの確認もありますので、利用者本人だけでなくご家族が同席すると安心です。
リハビリの内容を決めるため、医師の受診も必要とのことでしたので、翌月1日から利用開始で契約を行いました。
リハビリ内容を決めるための受診
介護予防通所リハビリテーションの利用ということで、リハビリの内容を決める受診を行いました。
介護保険サービスのための受診で、医療保険ではなく介護保険を利用します。
そのため薬処方の受診などとは別日に、受診しなければいけませんでした。
担当の医師との面談の際に、介護サービスを利用して改善したいことなども質問されます。
リハビリの内容と状態確認のため、3ヶ月に1度受診が必要と説明を受けました。
受診も終わり、サービス開始まであと少しです。
サービス開始
地域包括支援センターのケアマネージャーの方より、ケアプラン作成と承認が終わったと、契約から約10日後に連絡ありました。
これでやっと、サービス利用ができるようになりました。
サービス開始初日は、2023年3月2日(木)。
認定証が届いてから、ちょうど一ヶ月ですね。
初日は、実母も私もドキドキしながら送迎車を待っていました。
介助されるスタッフの方に、支えられながら元気に出かけてホッと一安心。
リハビリ計画書とサービス利用表
サービス利用のためのリハビリ計画書とサービス利用表を3ヶ月に一度、ケアマネージャーよりいただくことになります。
リハビリ計画書は、3ヶ月に一度の受診後に内容を見直されます。
参考までに、実母の実際の計画書です。
持病が多くありましたので、ゆっくりとしたリハビリ計画になっていると思います。
まとめ
認定を受けてからサービス開始までの道のりをご紹介しました。
介護サービスは、受けたい時にすぐに受けることができません。
要介護認定申請からサービス開始まで、歯がゆい気持ちの中で手続きを進めてきました。
そのなかでも実母は、かかりつけのリハビリの先生に相談をしてから認定申請を行ったので、サービス開始まで早かったのではないかと感じました。
実母は「要支援2」ですので、要介護のご家族がいらっしゃるご家庭に比べると苦労は少ないと思います。
それでも自分の仕事の事、家庭の事も含め、今まで通りにはいかない生活になりました。
時間はかかりますが、認定を受けた方を支えて行かないといけない家族にとっては、なくてはならない大切なサービスです。
「介護」はいつ必要となるかわかりません。
実母にはまだまだ元気で過ごして欲しいので、介護サービスを利用しながら生活を支えていきたいと思います。
みなさんも親御さんが元気なうちに、介護について話をしてみるのもいいのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。